◆ アナトリアに使徒パウロの足跡を訪ねる(3)( 2012年 4月 5日 木曜日 )
●続、3月23日
アフロディシアスが最も栄えたアウグストス皇帝の時代、スタウスポリスと呼ばれていた時代、1万人収容の大劇場を建造したのはゾイルスZoylusuという人物、劇場の舞台柱の梁に「祝ゾイルス」と刻文されている。彼はもと
奴隷だったがジュリアス・シーザーに許されて自由の身になったという。財源をどうやって儲け溜め込んだのだろう、奴隷の身からこの都市第一の有力者にのし上がのだからった尋常ならざる才覚があったのだろう。当時の奴隷にとって励みになる英雄であったにちがいない。

1)シャーマニズムのセルジュクやペルシャによって偶像破壊を受け、度重なる地震(この地方はプレート型内陸地震の多発地帯破壊)にも破壊を免れたビザンチン・キリスト教のシンボル。

2):谷の両側斜面にオリーブの木とピンクの花が美しいザクロの木がいっぱい。

3)遺跡のなかに博物館があり発掘された彫刻の殆どが保管され、大小夥しい作品が展示されている。遺跡入場料にコミ、見逃す手はない。一見の価値有り、フラッシュと三脚を使わなければ撮影許可。
●3月24日 エフェスス
このツアーのメイン、小アジアの古代都市、パウロが二年滞在したエフェスス(聖書名エペソ)を訪ねます。先日からこの地のホテルで3泊し、一行は使徒パウロの感慨に耽るのであります。先日、アフロディシアスの劇場遺跡で一行のなかにいた説教師のはなしを聞きましたが、夕食が終ってから件の説教師がガイド氏に頼んでホテルの集会室を確保、自由参加のかたちで集会をもったところ、一行の殆どが集まった。
このツアーの特徴から、一行はキリスト教関連の人と察しはつく。集会の最初に簡単な自己紹介があり、国内宣教組織と救世軍、でなけれ民間運営の教会の活動的メンバーであった。家内やわたしはノルウェー教会に属し活動的ではない。かた苦しくなく、いわばいいかげんな方である。

4)1万人収容の劇場全景

5)劇場に腰掛けて……わが一行の中に説教師がいて、使徒パウロについて話しをする。アナトリや地方を訪れた三度の旅についてなど。考古学的というより聖書的に話しを持ってゆくフリーランスの伝道師。わたしの苦手とするところ。

6)劇場正面の舞台……話しが終ってゾロゾロ移動、舞台の中央に集まっているのは日本の団体さま。長袖に日傘を差しているので遠くからでもそれと判る。韓国や中国の旅行客は旅行代理店が案内しないせいかもしれませんが、3月の旅に日傘は用意要らないと思うわな。またノルウェー人なんて日傘を持っている人は99%ありませんな。

7)復元された図書館。イスラム最大の古代図書館は紀元前300年に建てられたエジプトのアレクサンドリア図書館と高校の教科書で習った。二番目に大きい古代図書館は教わらないし、聞いたこともなかった。ここの図書館がそうだという。よく復元されている天井の高い建物の内部には、25万のスクロール(巻物)が保管されていた、と政府公認ガイド氏がの説明。

8)ふたつあるアゴラ(市場、商店街)のひとつ。そのほか浴場や売春宿などローマ都市に必要な遺跡にことかかない。
●御断り
いまオスロに滞在中、月曜日には日本へ、1日明けて翌日の6日から沖縄、台湾をめぐるクルージングに乗ります。4月20日ごろまで更新おぼつかないかと。27日、ベルゲンに帰還してから常態に戻るまでしばらくお休みください。
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