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安達正興のハード@コラム

 アイスランドにメリークリスマス( 2011年 12月 26日 月曜日

クリスマスのイブと当日は伝統料理と飲み物でおなかいっぱい、楽しくすごしました。当地は西からな4〜7度の生暖かい強風、犬の散歩に手袋が要らない珍しいクリスマスでした。西海岸の北では嵐が吹き荒れ北海は15mの高波です。船はすべて港に停留、この時節にオーロラを見ようと沿岸クルーザーに乗り合わせた観光客は港に釘付けになっています。珍しい深紅のオーロラの写真でもどうぞ。

●世情のグローバル加速化
モスクワではイブの日に予定された反プーチン集会が大盛況。プーチンが連続三選大統領が憲法で許されないため傀儡メドベージェフを擁立し、自らは一旦首相に転じてから三期大統領になる目論みだった。すべて順調に進んだがドゥマの議員選挙でプーチン与党が不正をやったことで、国民の不満が吹き出し、プーチンの長期政権に普通の市民がうんざりしていることが分った。

世情の動きが速くなったことでこれからは世界中で独裁的長期政権が倒れ、消えてゆくだろう。現在ではイエメンのサレーが風前の灯火、2代目アサドは殺される前に辞任を期待しよう。アゼルバジアンは反政府運動が激しくなってきた。ベラルーシは独裁恐慌に市民はまだ立ちあがれない。チャベスは次の選挙でアウト。
しかし政治形態としては最悪の「世襲終身」であるサウジや北朝鮮は体制を維持し、中国の一党独裁も長く絶えるのではないか。

そう考えると加速化の見本、政権が走馬灯のように入れ替わり、なおかつ国家が機能する日本は世界で最も優れた政治形態である。そう言う見方もできるだろう。

●アイスランド経済回復!
今年、わたしが一番うれしいニユースはアイスランドの再起です。2008年グローバル経済危機をまともに被った国家破産から見事立ち直り、11年は経済成長率2.6%を記録した。アイスランドの民間3銀行がGDPの11倍も金融商品を世界に売りまくったバブル麻痺が国家破産を招いた。政府の管理も甘かった。

しかしこの国家存亡の危機に政府は、基本的に銀行救済を行わず、私企業に損失を計上させた。ギリシャやイタリアが自国の銀行救済にヤッキになるのと対照的である。

また通貨レートを安定する「資本管理」措置が効果的に機能した。もちろんIMFの融資支援21億ドルほか北欧諸国から無償有償の資金援助があったから、再起の施策が成功したのであるが、国民の資質に負うところが大きい。国民の税金を使って外国に返済し、このことで国民が暴動を起こすことなく、地道に働き、就業率100%の国が初めて経験した失業率8%を海外就職などで減じたのである。

筆者はハード・ワークと能力に知られるアイスランド32万の国民は必ず克服すると当時のコラムに書いた。いまや3銀行の負債はGDPの11倍から2倍までに減り、国際金融に復帰した。政府が税金で肩代わりした外国への返済はGDPと同額に増え、今後もイギリス、オランダへの返済など問題が片付いたわけではないが、ユーロ危機の欧州で経済成長を達したことは素晴らしい。(了)




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発売日 2011年6月26日
著者 安達正興
出版 奈良新聞社
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   本文316ページ フルカラー
価格 3,750円(税込み)

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