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安達正興のハード@コラム
◆ 欧州危機に辣腕・メルコジ( 2011年 10月 28日 金曜日 )
●ギリシャ、デフォルト救出
26日のギリシャ債務削減のマラソン協議は、深夜を過ぎて合意した。この件では何度やってもまとまらない口ばっかりのEU首脳会議が、いよいよギリシャがデフォルトするドタン場になって、先に決定合意したEFSF(欧州金融安定化基金、つまり破産救済基金)の再拡充(目標額1兆ユーロ)と引き換えに、ギリシャ国債を保有するEU域内各銀行に50%損してあげることを呑ませた。
また銀行は更なる国家破産による損失に耐えるよう資本増強をはかる。具体的には域内主要70行に1064億ユーロの資本増強を義務づけた。
●辣腕Mercozy
国内で落ち目のメラケルは、ギリシャの為にドイツ国民の税金を割くのをしぶってきた。でもサルコジの言う通り、ユ−ロ圏とその通貨の危機を回避するためには身を切ってもヤルっきゃないということか。メルケルは60%カットを要求していたが50%に落としどころを置き、40%を主張する民間銀行代表にサルコジと二人で「50%削減かデフォルトか、二つに一つ」と談判。落としどころで合意した。メラケルとサルコジの合力「メルコジ」の勝利である。
●やっかむ人々
しかし、英仏の納税者や年金生活者としては、我らの税金でよその国や銀行を助けて、投資家に一部補填もあるそうな。我らの生活を助けないとはいったいどういう了見だ!金を浪費したギリシャ野郎眼め、借金が半分棒引きになってうまくやったなチキショー、と言いたくもなる。
さて50%カットによって、ギリシャ負債は現在のGDP比160%から2020年には120%まで減少する胸算用。果してあの国が約束どおりに緊縮財政を遂行できるだろうか。
●ギリシャのユーロ入りは失敗
サルコジは、TVで2001年にギリシャがユーロ圏に参入したのは“失敗”だった。ギリシャは粉飾された経済数値を基に参入した。時期尚早であったと発言。
ところがギリシャの外相は「ユーロ危機の源がギリシャというわけではない。ポルトガル、アイルランド、スペイン、イタリア然り、わがギリシャ一国をスケープゴートにするのは誤りだ」と開きななおるしまつ。
ギリシャ国民は自分たちの生活が元通りのバブルになるまで不満でありつづけるだろう。よき昔は二度と来ないのですがね。(了)
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安達正興のハード@コラム
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