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安達正興のハード@コラム
◆ 爆破と乱射、ノルウェーテロ(2)〈 2011年 7月 25日月曜日 )
●内部破損が著しい首相のいたSMKブロック
爆風を受けた政府区の建物は、内部が片付けて使用出来るような軽い毀れ様ではなく、特に首相とそのスタッフが上階を占める建物は、首相執務室のある18階まで一つとして無傷の部屋はないまでに破壊され、足の踏み場も無い。階段が崩落した場所もあり、被害をうけた全建物の捜索はまだ数日かかるので、犠牲者の数は7人から増えるかもしれない。ウトイア島の虐殺と合わせて最終的にはすくなくとも97人に上る。やはり初日のコラムで予想したように100名近い犠牲者が出るようだ。
中央一番高い建物(H-blokk)に首相とそのスタッフの首相府と法務・警察省が入居している。首相と首相スタッフ200人の仕事部屋を応急修理で早急に確保しなければならない。周りのブロックはS-blokk厚生省と労働省、Y-blokk文部省、R5運輸・文化・農産・リニューアル・自治・児童と男女機会均等の各省、G-blokk財務省、R4石油とエネルギー省、通産省の建物群。白矢印は爆風でガラスが割れた範囲、左下方の__-bygget(building)は転載した図の新聞社、同ビルにロイター通信が入居。
はカーボンブの爆発地点、その二分前に同地点で車と警官服の男を数人が目撃している。警察省のまえに消防車6台を有する消防署があり、すぐに火災を消し止め、内部捜索で死者、怪我人を運び出し、警察、機動隊、治安軍の出動が素早かった。テロへの対応策を練り日頃から訓練しているので一帯の通行止め、要所に火器をもった治安兵の配置、救急搬送など、テキパキ小気味のよい動きはどこからも賞賛された。
●ウトイア島の死亡者は90人に
湖の岸から最短50数。の小島「ウトイア(外島)」島で起こった小銃テロの死亡者86、行方不者明4人、怪我人66(25日午前0時)となった
一方、市中爆弾テロから二時間後におこったウトイア島の虐殺事件では警察の対応が遅かったとは言えないが、通報から特殊部隊と赤十字が島に到着するまで1時間かかった。特殊部隊一行が警察の警備艇で島に到着したときは、銃声が止んでしばらくしてからだった。到着した警官が投降を呼びかけた第一声で犯人は武器を放し、おとなしく逮捕された。既に銃弾を使い果たしていた、という報道を糾された署長は、会見で明言を避けたが、リーク報道は真実とおもわれる。
●警察の対応と時間経過
警察のブリーフから22日のテロ攻撃を時間軸で整理;
15:26 首都オスロ市内の政府ビル集合区でカーボンブ
17:27が管区内ウトイア島で発砲がった知らせを受ける
17:30 オスロ警察がウトイア島で発砲がった知らせを受ける
17:38 オスロ警察がブスケルード警察より支援要請を受ける
17:52 最初の警察隊が現場地区Soliに到着、島へのボートを待つ
18:03 隊はボーとがそちらに向かっていると報告を受ける。
18:09 オスロの特殊部隊が到着したが陸側で待機
18:25 特殊部隊一行がウトイア島に上陸
18:27 アンデルス・ベーリン・ブレイヴィクを逮捕、警察からの発砲なし。
本日はここでひとまず休止、明日から大量殺戮が起きた状況、湖に逃げた青少年約250人を助け上げた民間ボート、全国の国教教会や他の教会で行われた日曜日の追悼ミサ、単独犯人の背景とテロの正当を主張する考えかた、なぜHome Grown Terroがノルウェーで起こったのか、政治と社会への波紋など、何度か連載します。そうしてわたしなりに理解したいとおもうわけです。
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著者 安達正興
出版 奈良新聞社
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安達正興のハード@コラム
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