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安達正興のハード@コラム

 支持率12%と「脱原発」〈 2011年 7月 15日 金曜日 )

常軌を逸するまで過小や過多の%が数字で示されると、その数値が決定打と成って状況が改善される。併し全く改善されそうにないジャンルもあったのですな。1)菅首相の支持率12%と 2)EUが摘発した偽ブランドと海賊版の85%が中国から到着したニュース。1)に絞って書いてみる。

●傑物かクズか
菅首相はこの支持率でも『脱原発』を発言。常識では考えられないグレートヴィジョンをこの期に及んで示す人は10世紀に一度の傑物か10年に一度のロクでなしのわからずやである。

わたしは『脱原発』賛成派ですから方針として拍手してもいい。菅さんがこれを最後っ屁に辞めるなら決して悪くない。でも居座るから支持率はまだ下がるだろう。決定的数値の%でも状況が改善されない悪例は菅にはじまり菅におわる。何時になるか判りませんが。

●世界の原発反対国
さて福島原発事故を受けてまずドイツ、メラケルが「緑の党」に押されて「脱原発」を宣言した。現在ある17基の原発を寿命のくる旧型から順に廃止、2022年で全廃し『脱原発』社会に移行する。

イタリアでは国民投票の結果、(国民投票をすると余程の成熟社会でないかぎり「原発ハンタイ」となる)圧倒的多数の反対で脱原発が決まった。イタリアはチェルノブイリ以来、新設を凍結しているので現況がコロリと変わったわけではない。既定路線といってよい。

アメリカはスマイリー事故以後、新設していない。もっぱら海外に原発設備のノウハウを売ってきた。だから国内的には『脱原発』を目指している。当地ノルウェーは嘗て原発を持ったことがない絶対的『脱原発』国なのであります。

●支持率最低の菅発言は反対勢力を活性化する
菅さんの発言も将来に目指す方針であって、それは世論調査が示すように日本国民のやはり圧倒的多数80%が将来『脱原発』を望んでいることと合致する。今すぐじゃないのだ。本来どこが悪いのかと開き直れる発言だった。世界的には原発推進国が断然多いが、スェーデンを覗けば何処も一歩遅れの先進国である。

しかし政府内での意見統一がなくては開き直れない。誤りも撤回もせず謝り言い訳するなど政治家としてとても醜い。長期展望なら政策みたいな発言をやめ、次期政権に委ねるべきだった。菅発言でいちばん悔しいと私がおもうことは、原発に依存する電力各社と経産省を勢いづかせてしまったことである。(了)







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幕末の奈良まちに生まれた奇豪
宇宙菴 吉村長慶
発売日 2011年6月26日
著者 安達正興
出版 奈良新聞社
装丁 カバー付き 上装本
体裁 B5版 縦2段組み 
   本文316ページ フルカラー
価格 3,750円(税込み)

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