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安達正興のハード@コラム

 サブプライムローンの犠牲層〈 2010年 8月 13日 金曜日 )

●住宅援助に群がる
ジョージアア州トランタの一地区で公的住宅支援受付が8年ぶりに再開された。といってもアキがそうあるわけでなく、家賃補助に455人と公営アパート200戸分というワク。

5日前から受付所にあてられたショッピングセンター前に泊まり込みがはじまり当日先週水曜日には3万人が押し合いへし合い。受給するワクはわかっているのに何故3万人も来るのか、とにかく申込書を出しておきたいからだろう。スタンピードにはならなかったが62人ケガ、20人が病院にはこばれたという。

●低所得者向け住宅があまりにも少ない
アトランタは貧富の格差が激しい土地柄、サブプライムローンの焦げ付きに端を発した金融危機で差し押さえ、家をなくした貧困層は2年経っても未だ立ち上がれない、仕事がないから。それなら四角い高層アパートを並べて、住まわせばいいのだが、そうするとロシアや中国団地や北朝鮮みたいで、先進国では廃止した。たちまちゲットーになるからという理由からだ。

しかしアトランタでおきたことは、災害国で空から落とす救援物資に群がる被災民を思わせる。オバマは金融機関や自動車企業を助けても、底辺人口ヘの対策は難しくてできないでいる。ハウスケアプログラムの内容はよく知らないが、とりあえずバラックでいいから緊急非難的措置をどうですか。

●空白の十年にはいる米
米の景気が回復すると考えるのは幻想。公共自治体の人員削減、国防省予算の大幅カットでここも首切りが増える。イラクの実戦米兵1500人が撤退し、アフガニスタンへ廻されるが、ハリバートンなど民間兵隊派遣企業から雇用される軍属の縮小でやはり失業者が出る。アフガンから撤退する日には数万人の軍人が帰国し、仕事にあぶれた戦場帰りであふれる事態をむかえる。オバマが乱発した財政赤字の傷みを感じるのはこのときだ。

アメリカは世界最強の地位であり続けることにかわりはないが、オバマのようにできない約束を平気でブチアげて得々とするような人物に有頂天にならないよう。“雨を降らす男”(旱魃地にきた詐欺師)に気をつけろ。(了)

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